「お客様は神様」は本当に正しいのか?
(企業再生のリアリズム―― 中里 基)
彼の意見には、賛成する点がほとんどだ。
旅は、ハプニングがあるから面白い。
でも、旅でハプニングを「楽しめる」ような人はそもそも、団体旅行になど参加しない。
そして、日本で今、売れているのは「企画旅行」という名の団体旅行だ。
今の時代「旅行に行ってきた」と誰かがいうのは「団体旅行に参加した」がほとんどで、自分でチケットとってどこか行く方が珍しい。
団体旅行に参加する理由は「安い」が一番だけど、それに加えて「楽ちん」が一番の理由だと思う。
飛行機の窓口での手続きなどは、みんな「誰か」がやってくれる。
年金、誰かに運用任せて、貰うだけ、という考え方と同じ。
だから、お客のニーズは「自分でやりたくないけど、もう少しゆっくりしたい、少人数で」という高額の「団体旅行」が増えてきている。
重要なのは同じメンタリティで「手続きみたいな面倒なのはやりたくないけど、ゆっくり楽しみたい」というニーズがあるということ。
お金に困っていないシルバー世代、つまりリピートが期待できる客層だから、そういう商品も売り始めている。
彼らはもっと「払った金」に対して敏感だ。
クレーム対策も「5000円バスツアー」とは違う。
だから、業界が彼が「変」と考えるほど「クレーム最小主義」にならざる得ない。
何故なら、それをお客様が「求めている」から。
言葉遣いや振る舞いに十分「失礼」の無いように、そして、期待通りに行程が進むように、配慮する。
だから、彼の考える「旅」の意味がそもそも、今の日本語の「旅」という意味とは解釈が違う。
でも、これだと売れる。30人分いっぺんに。リピートしてくれれば、もっと増える。雇用も増えるし、お土産屋も儲かり、経済も発展する。
思い出だけは薄っぺらになるけれど。
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